2008年10月09日

話はふってみたものの・・・

 えー昨夜は、「明日は『ガリレオΦ』について〜」と書きましたが、正直ここにあらためて書くことはなにもありません

 話をふってみたものの、自分で自分の指示に戸惑っております。


 というのもね、あのTVシリーズを見て、また先週のSP版も見たひとなら、ほとんど全員がわたしとおなじ心境だと思いますよ。

 あの作品を見て、なにか文句がでてきますか?

 わたしのなかには、ドラマ自体に対する注文なり不満なりはいっさいでてきませんでした。普段あまりこういうことは書きませんが、正直にいって、

文句なし

 です。


 たしかに、悪い部分を挙げようと思えば挙げられないこともないのです。
 これは物語よりもその演じ手の問題になりますが、わたしは今回のこの『ガリレオΦ』のなかで、長澤まさみさんと佐野和真くんの処遇がよくわかりません。あのふたり、どうしてあんな役で登場してしまったのでしょうか

 佐野和真というひとについては、たぶんここでは初めて触れますが、注目している若手俳優のひとりで、今後の成長を期待しておりますが、今回は完全に三浦春馬のかげに隠されてしまって、地味な役まわりをさせられていましたね。
 もちろん、あの役そのものはとても重要なポジションです。原作ではつねに主人公、湯川学の相棒であるところの草薙俊平の、その学生時代ですから、役柄としてはおおきいほうなのですが、しかしいかんせんその言動に特徴がない
 きっとね、三浦春馬くんは研究してきたはずなのです。シリーズの『ガリレオ』を見てね、福山さんの仕種や声の調子なんかを、いろいろと仕入れてきていたはずなのです。あの演技を見れば、その研究のあとがいろいろと伺えます。

 だからたぶん、あのドラマを見ていた方のなかには、かれの演技をみて「福山さんに似てるなあ」と思ったひとも多かったはずです。この点に関してだけいえば、三浦春馬は今回きっちりと、プロの仕事をしたと評価することができるでしょう。

 ただこれ、佐野くんの立場からいえば、損な役まわりです。セリフもあるし、かれの、あの独特の灰汁のなさといいますか、濃いような濃くないような風貌とその雰囲気はまずまずでていましたが、完全に二番打者で、いいところをほとんど三浦春馬にもっていかれていましたね。

 ま、とはいえ。このあたりは、期待しているわたしの勝手な落胆ですから、それほど憤るほどのことではないのですが、ただあちらの件に関してはそうも悠長なことはいっていられません。


 今回、長澤まさみさんの演じた塩野谷あかりという役柄は、とにかく好奇心旺盛で、あかるくて、湯川助教授に恋心を抱いていて、というキャラクターですが、あのドラマを全篇にわたって見てみると、その存在意義が、かなり軽薄なものであることがわかります。

 つまりね、今回のSP版では、本シリーズの内海薫刑事、柴咲コウさんですね、彼女が登場する三年まえの物語ですから、大学や捜査現場に、女性がほとんどでてきてくれないのです。かろうじて真矢みきさんが監察医役でちょろっと現れましたが、あれはおまけみたいなもので、おおくのシーンで主人公たちと行動する女性が、視聴率をとるためのドラマとしてはどうしても必要になってきます

 そこで、起用されたのが彼女とその役柄です。見ていればわかりますが、あの役はべつに長澤まさみでなくてもよかったし、そもそも、あの女子学生自体がいなくてもよかったのではないか、とも思えます。彼女がいなければ進まないストーリーではありませんでしたからね。

 こういった印象を受けてしまったせいか、彼女の演技そのものにもいくつかを感じてしまいました。
 犯人の娘(香里奈)とその家の居間でふたりきりで話すシーン。もし録画しているひとがいたら、あとでもう一度見てみてください。
 このシーンの彼女のセリフは、ことごとく力点の場所がずれています
 おいおい、どうしてそこ強めて発音するの!? って箇所が、三つ以上ありましたね。これはもちろん、ひとえに彼女だけの責任ではありませんが、かえすがえす、長澤まさみはこのドラマに必要だったかなあと、不審に感じざるを得なくなってしまいます。


 念のために申しあげておきますが、わたしは長澤まさみという俳優を嫌いではありません。いやむしろ好感をもっているというか、魅力のあるひとだと思っています。彼女が過去に出演した作品は、たぶんほとんどチェックしているはずですから。

 ただ、いやだからこそ、今回のような仕事はよく理解ができないのです。SP版だから顔ぶれを豪華にしておきたかったのかもしれませんが、それはやっぱりドラマ製作者の勝手な要望であって、その決定が作品そのものをよくするとは決して限らないのです。

 彼女にとっては、あまり恵まれた仕事ではありませんでしたね。


 さて、シリーズも見た、特番も見た。となればあとはもう映画が残るばかりです。

 東野圭吾さんが第百三十四回目の直木賞をお取りになった小説『容疑者Xの献身』が映画となって、先週末にもう公開がはじまっています。

 これこそ文句なく、ただただ観るしかありません。あの原作、あのキャスト、あの規模で、下手な作品ができるはずありませんから。


 あーあ、早く映画館へ行きたいなあ〜
posted by 松本夏朱 at 17:32| Comment(0) | TrackBack(0) | TV | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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